バレーボールのプレーは体幹を強化することで大きく変わります。今回ご紹介するデッドリフトはスパイクの姿勢が良くなるので威力がアップしたり、レシーブの姿勢がよくなるのでレシーブ返球率がアップします。特にバレーボールは体感を強化することがとても大切なのです。
今回は「デッドリフト」をすることでバレーボールのプレーがどのように進化するかについてお話したいと思います!
Contents
バレーボールに効果のあるデッドリフトとは
今回はバレーボールをしているなら必ず行った方がいいトレーニング「デッドリフト」をご紹介したいと思います。
以前「fa-external-linkジャンプ力が短期間で強化できる3つトレーニングはこれだ!」で軽くご紹介させて頂きましたが、今回はトレーニングのBIG3の1つ「デッドリフト」のみを詳しく紹介します。バレーボールを行っている人に限らずスポーツをしている人ならすごい効果的なトレーニングです。
すごくきついトレーニングですが、効果は抜群です。ちなみにトレーニングのBIG3とは「デッドリフト」「スクワット」「ベンチプレス」です。とりあえず、この3つをやっておけばある程度の身体は作り上げれます。という効果的なトレーニングです。
バレーボールにおいては、空中で動作する事が多いので体幹が強くないとスパイクは打てません。デッドリフトで体幹を鍛える事により多少乱れた2段トスも打ち切る事ができ、ワンタッチされても軌道が変わることなく相手コートに突き刺さるようなスパイクを放つことができるのです。
デッドリフトのトレーニング方法
ちなみにデッドリフトの語源は「死体を引きあげる動作」に似ているからという説が有力だとか。(笑)なんてネーミングセンスだ!って感じですが皆さん死体を持ち上げられるように頑張りましょう。
デッドリフトは非常にシンプルで床に置いてあるバーベルを両手で掴み、上半身を起こしていき身体が床と垂直になるまでバーベルを持ち上げるというトレーニングです。デッドリフトはシンプルで効果も抜群ですが、やり方を間違うとケガをする可能性が非常に高いです。
下記に注意点を3つまとめたので必ず読んでからトレーニングを行ってみてください。
絶対に背中は丸めてはいけない!
背中を丸めると、ヘルニアや肉離れなど選手生命を脅かす重大なケガに繋がります。
- 胸を張って行う
- 背中を軽く反った状態でアーチを作るイメージで行う
初心者の場合はトレーナや友人に見てもらい行う事をおすすめします!ジムなどに鏡はあっても正面からしか見れないので意識できていない場合が多いです。また重量を増やすと背中が曲がりやすい傾向にあるので注意しましょう。
ベルトなどが必要ない理由としては2つ。
- ベルト・グローブに頼る傾向がつき正しいフォームが身につかない可能性がある
- 必要な握力が身につかない可能性がある
ただ、数カ月トレーニングを行い正しいフォームを身につけた場合はベルト・グローブの利用をした方がいいです。やはりケガをしては元も子もないので。
デッドリフトはやり過ぎてはいけない!
デッドリフトは週1~2回までにしておきましょう。腰への負担があまりに大きい為です。行った日は大丈夫でも蓄積してケガの元になります。1回でしっかり追い込むように集中しましょう。
バーベルを持ち上げた時に腰を反らし過ぎない!
これも【1】と同じで腰に負担が掛かってしまいます。持ち上げるときのアーチを維持したまま持ち上げそのまま降ろしましょう。
何度も言いますがデッドリフトはやり方さえ間違えなければ非常に有効なトレーニングです。たまに腰が筋肉痛になったのをケガをしたと勘違いしてトレーニングをやめてしまう人がいますが、2-3日で治ればそれは筋肉痛なのでご安心を!!
デッドリフトで鍛えられる箇所
デッドリフトではバレーボーラーに必要な身体の裏側(背筋やハムストリング等)を鍛える事ができます。ゴールドジムなどに行くと女性が好んでデッドリフトをやっていたりするのですが、デッドリフトは大殿筋を鍛えられるのでヒップアップの効果もあるのです。
女性の場合は高重量で筋肥大を狙うとお尻が大きくなり過ぎるので、低負荷高回数でデッドリフトをすると引き締まった綺麗なお尻になります!
ハムストリングはアクセル筋とも言われており、走ったりジャンプしたり進む力を出すことを得意としています。ですのでバレーボールにはとても必要な筋肉なので重点的に鍛えましょう。ちょっとマニアックになりますが、鍛えられる箇所の筋肉の名称を上げていきます。
★ハムストリングス
ハムストリング(hamstring)とは、人間の下肢後面を作る筋肉の総称。ハムストリングスとも呼ばれる。ハムストリングとは「もも肉のひも」という原意である。これはハムを作るときに豚などのもも肉をぶらさげるために、これらの筋の腱が使われたことに由来している。
引用元:wikipedia
★僧帽筋
人間の背中の一番表層にある筋肉である。
英名は「台形」を意味する語に由来し、首、左右の肩、第十二胸椎がつくる四角形から命名されたものである。和名はカトリック教会の一派であるカプチン会修道士のフードに見立てたことによる。オランダ語のMonnikskapspierと同じ語源である。肩と首の間をさわりながら正面で片手や両手でおもりを持つ事により、僧帽筋が動くことを感じることが出来る。
引用元:wikipedia
★脊柱起立筋
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、長背筋のうち、脊柱の背側に位置する筋肉である。脊柱起立筋のうち、外側の筋群を腸肋筋、中間内側の筋群を最長筋、最内側の筋群を棘筋とよぶ。つまり背骨周りの筋肉。
引用元:wikipedia
★広背筋
広背筋(こうはいきん)は、背部の筋肉の棘腕筋のうち、下方に三角形をなす筋肉である。下位胸椎および腰椎の棘突起、腸骨稜、肩甲骨の下角を起始とし、下部から上外側方、上部から水平に外側方に向かって走り、上腕骨の上部小結節稜に付着する。
引用元:wikipedia
★大臀筋
大臀筋(だいでんきん、gluteus maximus muscle)は人間の腸骨の筋肉で股関節の伸展(特に屈曲位から)、外旋を行う。起始は浅部と深部に分けられる。浅部は腸骨稜、上後腸骨棘、仙骨および尾骨から起こり、深部は後臀筋線の後ろの腸骨翼、仙結節靭帯および中臀筋の筋膜から起始し、上部は腸脛靭帯で終わるが、下部は臀筋粗面で終わる。
引用元:wikipedia
このような箇所を鍛える事ができます。デッドリフトにもやり方が何種類かあり、持ち方によって鍛えられる箇所も違います。フォームを紹介していきます。
フォーム スモウデッドリフト(スタンスの広いデッドリフト)
一般的なデッドリフトよりワイドスタンスで行うデッドリフトになります。一般的なデッドリフトよりハムストリングの使用率は減りますが、大腿四頭筋(太もも前側あたり)の使用率があがります。
スモウデッドリフトは日本人が得意としており、腰にも負荷がかかりにくいらしいのですが、私はなぜか苦手で腰も痛くなるので避け気味です。
あとバレーボーラーにとってブレーキ筋である大腿四頭筋はジャンプの邪魔をしていまう時があるので、個人的にはそこまで重点的にやる必要のないトレーニングだと考えています。
フォーム ナローデッドリフト(スタンスの狭いデッドリフト)
スモウデッドリフトより大腿四頭筋の使用率は下がりますが、アクセル筋であるハムストリングスの使用率が上がります。ダッシュ力やジャンプ力が必要なアスリートはこちらのトレーニングを重点的にすることをお勧めします。
また脊柱起立筋も鍛える事ができるので、バレーボールのスパイク動作の際に空中で安定してスパイクを放つことができます。
トレーニング回数とセット数
デッドリフトは10回も20回もするトレーニングではありません。背中や腰への負荷もかかるので回数は低回数が基本です。
最初は軽い重さで8回程度行ってください。上げる重さを気にするのではなく完璧なフォームを常に意識してください。フォームが出来ていないうちに重い重量を上げると背中を痛めてしまい、最悪の場合ヘルニアなどになり再起不能となってしまう危険性があります。
フォームも固まり慣れてきたら3回程度しか上がらない重量でセットを組むようにしてください。ここから5回行けるようになれば少しずつ重さをプラスしていきます。これを繰り返す事によって強靭な身体を手に入れる事ができるでしょう。
デッドリフトのまとめ
デッドリフトは、男性であれば100kg程度は比較的早く到達すると思います。女性だと60kg程度は頑張ればすぐに持ち上げる事ができるでしょう。バレーボールをしているアスリートであれば最低でも体重の2倍は上げれるようにしてみてください。そこまで到達できる頃にはスパイクの音に変化が必ず生まれます。
筋トレするとスイングのスピードもインパクトの力も変わっていきます。その力を微調整しないとスパイクをしてもアウトやネットにかけてしまったりミスが出てしまいます。そうなると筋トレしたからバレーボールが下手になったと勘違いしてトレーニングをやめてしまう可能性があります。
正しい筋トレをしてバレーボールが下手になる事は絶対にありません。筋トレすると身体が重くなってスパイクが打てないから辞めろという古い指導者もまだいますが、それは絶対に間違っています。バレーボールで勝つためには必ず正しい筋力トレーニング+αバレーボールの技術練習も平行する。この2つができて初めてトレーニングの効果が生まれるのです。