バレーボールにはクイックと呼ばれる速いトスを打つスキルがあります。セッターがトスするタイミングでジャンプして空中でボールを待ってスパイクします。バレーボールの数ある攻撃の中で最も早い攻撃なので、相手ブロッカーにとっては嫌な攻撃の1つです。
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クイック攻撃には種類がある!
代表的なクイック攻撃と言えば、Aクイックです。しかしバレーボールの攻撃はスパイクを打つ位置やセッターとの距離によって色々な名前のクイックがあります。
Aクイック
もっともポピュラーなクイック攻撃です。セッターの目の前でジャンプしてトスを待ってスパイクを打つ攻撃です。セッターとの距離が近いので最速の攻撃をすることができます。
Bクイック
Aクイックと同じくセッターの前で打つスパイクです。Aクイックと違う点はセッターとスパイカーの距離が遠いことです。セッターと離れているのでコンビネーションを合わせる難易度はアップします。Bクイックのメリットは2つあります。
- 相手ブロッカーを空中で見極めてスパイクがシャットアウトされにくいように対応しやすい
- レシーブが乱れたとしてもクイック攻撃が可能、ラリー中に使いやすいクイック攻撃です。
レシーブが乱れてもクイックが打てるというのは大きなメリットですよね。
Cクイック
Cクイックはセッターの背中側で打つスパイクです。使っているチームはA・Bクイックに比べると少ないですが、有効な攻撃です。味方のライト側に強力なスパイカーがいる場合はオトリとしての効果が高いです。
Dクイック
セッターの背中側で打つスパイクです。AクイックとBクイックの違いと同じようにセッターとスパイカーの距離が長いのがDクイックです。セッターの背中側に長く速いトスを合わせるので難易度が高いのが特徴です。ブロード攻撃(移動攻撃)気味に打つチームが多いです。男子よりも女子チームの方がブロード攻撃は多いです!
クイックを打つ機会が多いのはセンタープレイヤー
クイックをスパイクする機会が多いのはセンタープレイヤーです。最速の攻撃(クイック)とブロックの中心となるポジションです。センターの攻撃はA・Bクイックを中心に攻撃を行い、ブロード攻撃や1人時間差など多彩な攻撃を行うのが特徴のポジションです。
★センターポジションについて詳しくはこちら
クイックのスパイクミスをしない3つの方法
- ネットと自分の体の前に広めの空間を開ける
- レシーブするボールやトスを見るクセをつける
- 真上にジャンプするようにする
①ネットと自分の体の前に広めの空間を開ける
スパイクを打つ時にネットと自分の体の前に空間を開けるようにしましょう。イメージは腕を振っても当たらない距離です。セッターに近寄ろうとしすぎてネットに体が近く上手くスパイクスイングができない人が多いです。
ネットから近い状態でボールを打とうと思ってもスイングするスペースがないので窮屈なスパイクフォームになります。またネットからトスが離れた時にスパイクを打つことができなくなってしまいます。
どんなトスにも対応できるようにするためには、ネットから体を離しておくことが大切です!こうすることで常にボールを前に捉えてスパイクすることができるので、ミスをかなり減らすことが出来るのです。
②レシーブするボールやトスを見るクセをつける
レシーブするボールを見るクセをつけましょう。レシーブするボールはどこに落ちるのか、セッターはどこにセットアップするのかを見極めることが大切です。レシーブしたボールの落下地点を意識しないでクイックを打とうとすると、スパイクを打つ位置が打つたびに変わってしまいます。
これではセッターはトスを上げにくいですよね。レシーブしたボールが落ちる落下地点をしっかり見極めてからスパイク助走を開始しましょう。またダラダラと助走するのではなく、メリハリのあるスパイク助走を意識しましょう。
③真上にジャンプするようにする
スパイクを前跳びしてしまう人がいますが、クイックを打つ時は出来るだけ真上に飛びましょう。前にジャンプが流れてしまうとネットタッチの恐れがあったり、①の「ネットと自分の体の前に広めの空間を開ける」が出来なくなってしまいます。前にジャンプしてしまうことで、スパイクを叩けるタイミングが減ってしまうのです。
上にジャンプしていれば、少しタイミングがズレてもボールと同じ落下地点にいるのでスパイクすることができます。しかし前にジャンプしてスパイクを打つクセがあると、スパイクするタイミングを逃してしまうとボールが体より後ろに来てしまうので、スパイクすることができないのです。ですので、出来るだけ真上にジャンプしてどんなトスにも対応することが大切なのです。
まとめ
クイックは簡単そうに見えますが、セッターと阿吽の呼吸が必要です。繰り返しコンビ練習でタイミングを合わせないと即失点につながってしまいます。練習で繰り返しタイミングとトスの高さ・質を要求して合わせてみてくださいね。
またスパイクを打つタイミングが早いので、シャットアウトされるとフォローが少ないことが多いです。しっかりコースの打ち分けも練習しておきましょう!