バレーボールでレシーブをしていると、監督やコーチから「もっと腰を落とせ!」「もっと低く構えろ!」と言われたことがある人は多いのではないでしょうか?
レシーブを低く構えることによるメリットは大きいですが、間違った構えで低く腰を落としても逆効果になる場合があります!また場面によっても、腰を落としすぎるとレシーブが上手くできない場合もあります。今回は「レシーブで腰を落とすメリット」と「場面に応じた腰の落とし方」についてお話したいと思います。
Contents
正しいレシーブの構え方(基本的な構え)
正しいレシーブの構え方をご紹介します。ただ腰を低く落とせばいい訳ではありません。しっかりと正しい腰の落とし方をマスターしてからレシーブ練習に挑みましょう!
- 足を肩幅より少し広めに開いて構えます
- 足が外側に向きすぎないようにしましょう
- 腰を落としましょう。この時に背中が丸くならないように注意!
- この時、膝が外に向きすぎないようにしてください。
- 重心は前にあるように意識しましょう
→重心が後ろにある状態で構えてしまうと、前のボールの反応がワンテンポ遅れます。 - 背中は丸くならないようにしましょう
→背中が丸くなっていると、上にきたボールに全く反応できませんし、押し出すようなレシーブになるので、レシーブしたボールのコントロールが難しくなります。
サーブカットの時のレシーブの構え方
実は「サーブカットの時のレシーブの構え方」と「強打レシーブの時のレシーブの構え方」は違います。基本的な構え方は上記で紹介した構え方が正しいです。
強打レシーブの時も深く腰を落として構えることが、低いボールにも素早く反応できるのでいいですし、ジャンプサーブのような強烈なサーブは近距離での素早い移動が求められるので、腰を低く構える方がいいでしょう。フローター系のサーブカットだけはあまり低く構えてはいけません。
フローター系のサーブカットで低く構えてはいけない2つの理由
- 素早い移動が必要だから
- 動くサーブに対応できるように上下に動けなくてはいけない
①素早い移動が必要だから
強打レシーブのように低く構えすぎると、近距離の移動は素早いですが、長い距離の移動速度は低下してしまいます。サーブカットは強打レシーブより長い距離の移動が必要なので、腰を落としすぎない方がいいでしょう。
②動くサーブに対応できるように上下に動けなくてはいけない
フローターサーブは揺れたり、落ちたり、伸びたり、様々な変化をしますよね。例えば、この動くサーブをサーブカットするために腰を低く構えたとします。低く構えた状態は腰の上下運動に余裕がないので、動ける範囲外にボールが動いてしまったらレシーブが困難になります。
動くサーブに対応するためには、腰と膝を緩めに構えてボールの動きに体が柔軟に対応できるようにしましょう。レシーブの時に脱力することがとても大切です!
レシーブする前は腕を組んではいけない!
よくボールが飛んでくる前から腕を組んでしまっている選手がいますが、レシーブする前は腕を組んではいけません。腕を組んでしまったということは、アンダーハンドパスしかできなくなります。その状態からやっぱり上にボールが来た!となれば、また組みなおしてオーバーハンドパスをしなくてはなりません。
ゆっくりのチャンスボールなら先に腕を組んでいても対応できるかもしれませんが、スパイクなどの強打が飛んできた場合は反応が間に合わず顔面直撃になります(笑)
強打レシーブはコンマ数秒の反応が遅れるだけで、レシーブできないという世界なので、この「腕を組みなおす」いう時間が命取りになります。ですので、私はレシーブを構える時は腕を前に出した状態で構えるようにしています。そうすることでどれだけ速いボールが来ても、そのまま前に出した腕に当ててレシーブするだけで拾うことができるのです。
極端に言うと、レシーブが腕に当たるときも腕を組んでいない時があります。ほんとにふわっと両手を組むだけでボールに威力があるのでレシーブは上がります。強打だからと言ってガチガチに構えてしまうと逆にレシーブが上がらないんですよね。不思議ですよね(笑)
レシーブにはサポーターが必須
レシーブを低く構えてするためには、膝サポーターは必須です。レシーブする場面によっては膝をついてレシーブすることもあります。そういった時にサポーターがあれば、安定して膝をついてレシーブができたり、思い切ってプレーできるようになります。
実は私も元々サポーターが嫌いで全くつけていませんでした。膝をつくことは良いではありませんが、場面によっては体をボールの正面に無理やり入れてレシーブしなくてはいけない時があります。こんな時にサポーターがあれば安心して膝を使ってレシーブすることができるようになります。
サポーターは初心者の方がつけるイメージがあるかもしれませんが、上級者の場合はケガ予防というよりもプレーの質向上という意味で必須のアイテムだと思います。
あまり膝のクッションが大きすぎると動きにくいので、あまりクッションが少ないタイプの方がオススメです。あとクッションがデカいと膝がガンダムみたいでダサいです(笑)
腕のサポーターです。最近、全日本のメンバーでもつけている人が多いです!筋肉のブレを防いで試合や練習中の疲労するスピードを落としてくれる効果があります。
安価ですので、こちらも一度お試しあれ!フランスのヌガペト選手も愛用していますね!ヌガペト選手はカラーシリーズを使っていることが多いイメージですが、とてもカッコいいです!
レシーブで低く構える3つのメリット
- 強打レシーブが上がりやすくなる
- レシーブが安定する
- 素早い反応ができるようになる
①強打レシーブが上がりやすくなる
レシーブを低く構えることで強打レシーブが上がりやすくなります。理由は、腰を落とした状態でレシーブを構えることで、低い位置にきたボールに対して腰を落とさずレシーブできるためです。腰が高い状態でレシーブを構えた場合、腰を落とすという動作をしてからレシーブすることになります。
そのため、反応が遅れてレシーブがあがらないのです。事前に低く構えることで、速いスパイクに対しても反応が遅れずにレシーブできるので、拾いやすくなるのです。これは大きなメリットです。
②レシーブが安定する
腰を落とした状態でレシーブすることで、下半身を使うことができるのでレシーブが安定します。特にチャンスボールなど丁寧に扱わなくてはいけないボールに対して効果が高いです。チャンスボールを腰が高い状態で腕だけの力でコントロールしようとすると、ミスが出やすくなります。
動いてるボールに対して、動いている腕を当ててレシーブするのですから、そりゃミスが出やすくなりますよね。
これらのミスを防ぐためには、低い状態でボールの落下地点に素早く入って、腰を前に動かす力でボールを運ぶようにレシーブするといいでしょう。こうすることで下半身の力をボールに優しく伝えることができるので、レシーブが狙ったところから大きくズレないようになります。
③素早い反応ができるようになる
低く構えることで、素早くボールが来る位置に飛び込めるようになります。強打レシーブには必須ですよね。低く構えた時に、体重が後ろに掛かっていたり、足がハの字になりすぎていると、動きがわるくなるので注意しましょう。必ず重心は前にかかるように、足はハの字になりすぎないように構えることが大切です!
まとめ
レシーブは場面に応じて、やり方が微妙に違います。基本の構えを身に付けたら「サーブカット」なのか「強打レシーブ」なのかによって使い分けてレシーブするようにしましょう。そうすることでレシーブ返球率やディグ率が必ずアップしますので、練習の時から意識してみてくださいね!