バレーボールのスパイクは強く打つだけではありません。クールに相手の意表を突いて決めるフェイントは最高に気持ちいいです。
強打!強打!強打!フェイントー!?
相手はまさかのフェイントに動くことさえできません。こんなフェイントを決めれるようになればあなたのスパイカーとしての幅は一気に広がります。スパイカーの出来る技が増えれば増えるほど相手のレシーバーは迷うんです!
今回は決まるフェイントのコツについてお話したいと思います。
Contents
スパイクのフェイントってなに?
スパイクのフェイントとはスパイクで強打が来ると見せかけて、相手コート前方に軟打を打つ攻撃の事です。相手コートのレシーバーがいない場所を狙って軽く落とすイメージです。相手の意表を突く攻撃なので、シチュエーションによっては豪快にスパイクを強打するより決まる事があります。
例えば、サーブカットがしっかりセッターに返球されてブロッカーの反応が遅れて1枚になった時、相手は強打が来る!と身構えますよね?この相手が強打だ!と身構えた瞬間、フェイントで前に落とされたら相手はどうなるでしょうか?
強打で構えていたのでフェイントに対する反応が遅れてレシーブを上げることができないのです。
スパイクとフェイントを組み合わせると有効
フェイントだけでは相手のレシーバーに読まれてしまい拾われてしまいます。フェイントとスパイクを組み合わせる事で決定率をグンッとアップさせることができるのです。フェイントは基本的には前に落とす緩いボールで、スパイクは速くて威力のあるボールですよね。
この2つはボールが落下する位置も球質も違います。野球でいうチェンジアップみたいなものですね。速いストレートが来ると思わせておいて、同じフォームで緩い球が来たらバッターは速い球に合わせてスイングしているのでタイミングが合わず打てないですよね。
スパイクとフェイントはこの関係にとても似ています。
野球でいうストレートが「スパイク」
チェンジアップが「フェイント」
このような関係です。
フェイントで重要なポイント
- ギリギリまで同じフォームで「スパイク」と「フェイント」をする
- 緩急をつける
①ギリギリまで同じフォームで「スパイク」と「フェイント」をする
ギリギリまでスパイクかフェイントかわからないようにしましょう。ジャンプした瞬間から肘が落ちてフェイントとバレバレだとレシーバーに読まれて簡単に拾われますよね。スパイクを打てる空中姿勢をキープしながら、スパイクをインパクトする瞬間に力を抜いてフェイントに切り替えます。
これがとても大切です!
フェイントは前に落としたらフェイントではありません。相手を「騙す」ことが出来て初めてフェイントと言えるのです。ただ前に落とすフェイントは何にも効果がありませんので、ここは意識してみてくださいね!
②緩急をつける
フェイントばかりでは決まりませんし、スパイクばかり同じコースに打っていても相手も慣れてきて拾われてしまいます。相手に常にプレッシャーを与え続ける方法は、フェイントとスパイクで緩急のあるスパイカーになることです。
どういう事なのか?
スパイクを強打し続けていると、レシーバーは前にボールは来ないから奥の強打のスパイクを拾おうとレシーブの位置取りを後ろ気味に構えます。このレシーブのフォーメーションに対してスパイクを強打し続けていると前半決まっていたスパイクも決まらなくなってきます。
理由は相手が後ろ気味で構えているので奥に飛んでくるスパイクの強打が拾いやすくなっているからです。
フェイントだ!と思って前に出たのに、スパイクはコート奥に飛んできた・・・なかなかレシーブ出来るものじゃないですよね?ブロッカーとの駆け引きも大事ですが、ブロックを抜いたら次はレシーバーと駆け引きをしなくてはならないのです。
この「駆け引き」は試合で勝つ上でとても大切であり、バレーボールの醍醐味でもあります!レシーバーの逆を突いた「フェイント」が決まったらむっちゃ気持ちいいですよ!!
決まるフェイントコース
スパイクのフェイントには決まりやすいコースが存在します。バレーボールは基本的にレシーブフォーメーションがある程度同じです。サッカーにようにFW2人でMF5人ね!みたいなチームによってフォーメーションが全然違うという事はありません。
細かい位置取りが違ったりしますが、ほとんど同じです。なので決まるコースも同じなのです。フェイントがよく決まるコースは主に2つです。
①ブロックの裏付近
相手がブロックに飛んできた裏側が決まりやすいコース1つ目です。ブロッカーが振り向いて届かない位置でかつレシーバーも届かない位置だと最高です!
相手ブロッカーはシャットアウトしてやろうと前に思いっきり出してくるので、予想外に自分の真裏にボールが落とされると見えていても空中なので反応が遅れます。ブロック裏側のコート中央も決まりやすいフェイントコースです!
②相手コートの真ん中
相手コートのど真ん中にプッシュフェイントをすると決まりやすいです。プッシュフェイントとは通常の緩い山なりのフェイントとは異なり、少し手でボールを突いたようなフェイントです。
この動画で石川裕希選手がコート真ん中にボールを突くようなフェイントをしているシーンがありますが、これがプッシュフェイントです。スパイクと同じ動作から前に押し気味のボールが飛んでくるので相手は反応できていないのがわかるかと思います。
レシーブは基本的にはブロックの空いているコースに構えます。ということは逆に言うとブロックのあるコースにスパイクが飛んで来たら拾えないのです。
例えば、このプッシュフェイントのようにブロックの上を超えてコート中央に落ちた場合、ブロックの間をスパイクが抜けた場合、どちらも得点になる確率がとても高いのです。
【フェイントまとめ】【クールに決めろ!】スパイクのフェイントを決めるコツはこれ!
「ブロックの間を抜けたスパイク」や「ブロック上を超えてきたフェイント」などの攻撃が決まりやすい理由はなんなのでしょうか?決まりやすい攻撃にはどちらにも共通している点があります。共通している点はレシーバーが「意表突かれている」という事です。
ブロックの間を抜けてきたスパイクはブロックがあるので抜けてこないコースとレシーバーは判断していますよね。この来るはずのないコースに突然スパイクが抜けてくるとレシーバーは全く反応ができません。フェイントはこの「意表を突く」という事を意図的に生み出すプレーなのです。
相手にスパイクで強打が来ると思わせておいてフェイントで攻撃する!相手はブロックの間をスパイクが抜けてきた時と同じように「意表」突かれるので、レシーバーは反応が遅れて拾い上げることができないのです。
フェイントは「意表を突く」という事がとても大切なので、フェイントをしたときは相手が意表を突かれているのか意識してプレーしてみてくださいね!