バレーボールにおいて体幹は非常に重要です。
スパイクの時・レシーブの時どんな時でも最高のパフォーマンスを発揮しようと思うのであれば必ず体幹は鍛えておきましょう。
筋トレでしっかり体幹を鍛えておくことでスパイクの空中バランスが良くなり威力がアップしたり、コース打ちが上手くなるメリットがあります。
レシーブであれば体勢が崩れてもボールを追ってレシーブできるようになったりします!
体幹トレーニングは自重トレでも十分に効果がありますので、ぜひためしてみてくださいね!
Contents
バレーボールにおける体幹の重要性とは
バレーボールをプレーするにあたって体幹が強い・安定している事で得るアドバンテージはすごく大きいです。
全てのスポーツ動作にも当てはまりますが、ありとあらゆるスポーツ動作は体幹を必ず使うからです。
①ボールを手に持ち腕を引き身体を反ります
(身体を反る時に体幹を横にひねる動作が発生します)
②ボールを打とうと身体を前に倒します
(体幹を使わないと反った身体を戻せません。反った時も背筋を使用します)
ただバレーボールを立った状態で打つだけの動作でも腹筋を必ず使用します。
つまりあらゆるスポーツ動作は体幹から始まる時もあれば、体幹を最後に使うとき、途中で使うときとありますが、必ず体幹を使用するのです。
体幹とは身体のどこの部分なのか
体幹と一言で言っても人それぞれイメージが違うと思います。腹筋をイメージする人や背筋をイメージする人などなど。
一般的に体幹とは頭などを除く胴体の事を指しています。体幹には様々な役割があり、ひねったりする動作に限りません。立って歩いたりする時にも体幹は常に使用しています。
「1」ひねる動作 - バレーボールの場合はスパイクなどの打つ動作に当たります。
「2」身体を安定させる - 走ったり、歩いたり常に行われている動作にあたります。
「3」手足を動かす -手足は単独で動くと思われがちですが、スパイクの時スイングしたりする動作にも使用します。
これを見るとほとんどの動作で体幹は使用されていると再確認できると思います。
最近はサッカーの長友佑都選手が体幹トレーニングやコアトレーニングの本を出版されて有名になったトレーニングだと思います。
体幹トレーニングとは「スポーツなどの動きの中で体幹を安定させるため」のトレーニングです。
激しいスポーツの動きの最中でも、「例えばトスが短くて前跳びしてスパイクと打つとき」体幹が安定していれば、身体を固定してスイングを行いスパイクする事ができます。
しかし体幹が安定しなければ前に流れる力で身体を固定する事ができずにまともにスイングする事ができずにスパイクを打てないのです。
つまり体幹がいかなる状況であろうとも安定させることが出来るのならば、負荷のかかった状態でも通常通り身体を安定させて動かすことが可能となり、また負荷のない状態では動きが安定して無駄がなくなるのでスピードアップ&パワーアップ&持久力アップ!という夢の状態になることができるのです。
さて本題ですが、体幹力アップによる3つの具体的な効果についてお話していきます。
1.体幹が安定する事で力が伝達しやすくなる
体幹が安定するってそもそもどんな状態と「???」な人も多いと思います。体幹が安定するというのは例えばこんな感じです。
・バレーボールのスパイク動作でスパイクを打つときにボールが頭より後ろに行ってしまった時。
・トスが頭より後ろに位置してしまっています。それでも打たなければいけない場面でスパイクする時。
ボールをスパイクで飛ばしたい方向は前方ですが、トスが自分の頭より後ろなので身体を反らせてスパイクを打つ必要があります。
この状態でスパイクを打とうとすると後ろに引っ張る力が発生するので身体を前に戻らさなくてはスパイクが打てません。
この状態で体幹が強いと身体が後ろに引っ張られている状態でも元に戻そうと身体を起こし真っすぐの状態にする事ができます。
逆に体幹が弱いと、後ろのボールを打とうと引っ張られた力の方が前にスパイクする力より強いので身体を元の状態に起こす事ができずに前に力強くスパイクできずに終わってしまいます。
つまり体幹が安定するという事は「体幹がまっすぐの状態に戻す力が強い」という事なのです。
「柔らかい弦の弓」と「硬い弦の弓」をイメージして頂ければわかりやすいと思います。柔らかい弦の弓は引くのは簡単に引けますが、反発が少ないので弓を遠くに力強く飛ばすことができません。逆に「硬い弦の弓」は弓を引くのに力が必要ですが、戻る力が強いので弓を遠くに力強く飛ばすことができるのです。
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2.スポーツ中に疲れにくくなる
体幹を鍛える事によりスポーツ中に疲れにくくなります。スポーツ中に限らずお仕事でも営業などで外回りされている方や現場仕事の方にも当然ですが効果があります。私はデスクワークなので弱くなる一方です(笑)
体幹を強くする事で疲れにくくなる要因は2つあります。
①体幹が強いのでスポーツなどの動作で身体がブレにくいので疲れにくい。
スポーツ動作中は横に縦に後ろに前にと色々動き回ります。
例えば、体幹が弱い人が走ると、運動会でのパパなどをイメージしてみてください。バタバタして足は絡まり身体は左右に揺れてますよね?この体幹が弱い状態だと当然疲れます。
スポーツでも同じですが、疲れてくると体幹が動きやすくなり、それを戻すのに力をまた使います。体幹が弱いと1つのバレーボールの動作で2倍疲れる事になるのです。
②体幹からの力が伝達しやすいので、力(りき)んで身体を動かす場面が減る。
体幹が弱いといくら腕が太くて強くてもうまく力が伝わらず力んでしまう傾向にあります。体幹が強いとブレなく力を伝えてくれるので無駄な力を入れる必要がなくなるのです。
また力まない事でバレーボールのプレーにキレが生まれるという効果もあります!
体幹トレーニングにはこのようなスポーツ中に疲れにくくなる効果もあります。体幹が安定する事で疲れにくくなって技術練習の量もたくさんこなせるとまさに一石二鳥ですね!
3.筋力トレーニングの効果が出やすくなる
体幹をトレーニングする事で筋力トレーニングの効果が出やすくなります。体幹を鍛えるとトレーニングの際に軸がブレないため、効果が出やすくなるといわれています。
体幹トレーニングをすることによって、体幹が安定し理想的なトレーニングフォームやバレーボールのプレーのフォームでトレーニングする事ができます。
余談ですが、筋力トレーニングをする時に大きい筋肉を鍛えるメニューからするといいでしょう。
その理由として、上記で述べたように「体幹がすべての筋肉と筋肉のパワーのつなぎ目」となるので、その体幹が先に別の背筋だけを鍛えるトレーニングで疲労してしまうと、大きい筋肉を鍛えるトレーニングの際に十分力を発揮できずにトレーニングの効果が半減してしまうのです。
(スクワットやデッドリフトなど)↓小さい筋肉or使う筋肉が少ないトレーニング
(腹筋や背筋など)
で行う事をできるだけ意識して行ってください。
大きい筋肉からトレーニングを行い小さい筋肉をトレーニングする事!
これを意識するだけで1つのトレーニングの強度がグンっと上がります。
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バレーボールのプレーに及ぼす体幹トレーニングの影響とは
体幹トレーニングの効果は上記で3つ紹介させて頂きました。
スポーツ中に疲れにくくなる
筋力トレーニングの効果が出やすくなる
ここではバレーボールのプレーに及ぼす体幹トレーニングの具体的な影響についてお伝えします。
・スパイクの空中バランス向上によるスパイクコースの選択が増える
・プレー中に疲れにくいので、接戦でも決定力を落とすことなく戦える
・ケガをしにくいので、無駄な治療期間などなくトレーニングに邁進できる
・瞬発力向上が見込めるので、ブロックをふっ飛ばしやすい
・瞬発力向上によりレシーブの1歩が速くなり守備範囲が格段にあがる
・力があるので力(りき)む必要がなく脱力できプレーの質向上
このような効果が見込めます!
体幹トレーニングによるバレーボールのプレーへの影響を上げればきりがないぐらいあります。
体幹トレーニングはジャンプ力にも影響する
上半身を鍛えたら重くなって飛べないって話を聞いた事がある人は多いと思います。私も筋トレで筋肥大させすぎた身体はバレーボールに向いているとは思いません。
自分のベスト体重を維持しながら「筋肉を育てる」のではなく「筋力を育てる」事が重要です。そのためにはどうすればいいのか?
以前クリスティアーノ・ロナウドのトレーニングを紹介しましたが、彼は自分の行っている競技に適した回数でトレーニングをおこなっています。クリスティアーノ・ロナウドの場合は全てのトレーニングを6回で行っています。
・1~5回は筋力向上
・6~10回は筋肥大
・11~は持久力向上
これが一般的なトレーニングの効果です。
ボディービルダーなどの方は「6回~10回」で行っている場合が多いでしょう。ただ同じ刺激では筋肉が成長しないので、いろいろなレップ回数でトレーニングをおこなっています。
バレーボールプレイヤーにとってベストなのは「1~5回」で体重を増やし過ぎないように筋力向上を図り、実践的な動作(素振りやスパイクジャンプなど)を行う事により筋力とその力を発揮する神経系を鍛えることをおすすめします。
瞬発力は神経系の発達が大きな要素です。ウェイトリフターはチート(反動)でトレーニング及び練習をしますが、ボディービルダーはエキセントリックといいますが、伸張性収縮を意識します。
つまりチート(反動)は使わずに筋肉に負荷をかけてやる事で肥大化を狙っているのです。
バレーボールでジャンプする時に使う筋肉は下半身だけではありません、上半身も下半身も全身の筋肉を使ってジャンプするのです。
「腹筋」と「背筋」のジャンプ動作の際の役割についてですが、腹筋は「ジャンプする直前にしゃがみ込んだ時のタメの動作」に使います。背筋はジャンプで高く跳びあがる時に使います。
この「腹筋」と「背筋」の体幹を「筋力トレーニング」することにより高く跳ぶことができ、更に空中でのバランスもよくなるのです。
体幹を鍛える多関節トレーニング
体幹を鍛えるトレーニングは様々あります。ただ体幹を鍛えるからといって一般的な腹筋をしても効果は薄いです。
トレーニング開始して間もないのなら効果はあるかもしれませんが1-2ヵ月もすれば効果はかなり薄くなるでしょう。そこで効果的なのが多関節トレーニングと言われるトレーニングです。
まず「単関節運動」と「多関節運動」の違いについてです。
★単関節運動とは
単関節運動というのは、1つの関節のみを使って行う運動で使用される筋肉群も1つです。ここだけを集中的にトレーニングしたいという場合などに効果的です。フロントレイズやサイドレイズ、ダンベルカール、レッグエクステンションなどが代表的な単関節のトレーニングです。
★多関節運動とは
一方多関節運動は運動中、複数の関節を使用しまた筋肉も複数使用されます。多関節運動は一度に多くの筋肉をトレーニングできます。また複数の筋肉を同時に使うので、比較的重いウエイトをこなすことができます。また日常動作やスポーツ競技における動作に近く、より実践的であり、スポーツにおけるパフォーマンスの向上にも役立ちます。但し、単関節運動に比べて、多関節運動はフォームが若干複雑で難しいという難点もあります。
ベンチプレスやスクワット、ランジなどが代表的な多関節のトレーニングです。
多関節運動の方が競技の実践動作に近くスポーツのパフォーマンス向上に役立つんですね!
その分難しくケガのリスクは上がりますが正しいフォームで行う事によりケガは回避する事ができます。実際にジャンプ力があがる多関節トレーニングは下記の記事で詳細を乗せています。
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家で出来る自重体幹トレーニング
プランク系体幹トレーニングが自宅でもお手軽にできて効果的です。プランクとは、両肘で身体の重さを支え腰を上げ、そのまま姿勢を維持するトレーニングメニューです。
①腹直筋 - お腹の正面側の腹筋
②腹斜筋 - 脇腹の腹筋
③大殿筋 - お尻の大きい筋肉
④脊柱起立筋 - 背中の筋肉 名前の通り身体を起こす筋肉
⑤腹横筋 - 腹筋の内部にある筋肉
主にこのような筋肉が鍛えられます。まぁ腕も多少鍛えられますが主目的ではないのでスルーします。効果としては体幹の強化、メタボ腹を引っ込める、姿勢をよくするといった効果があります。
やり方は動画を見て行ってみてください。時間は最初は10秒程度から徐々に伸ばして30秒、1分と増やしていけばグッドです!
まとめ
体幹トレーニングの効果は知ることができたでしょうか。体幹を鍛えるにも様々なトレーニングが存在し、そのトレーニングで得れる効果も様々です。
トレーニングを行う前に本当にそのトレーニングで得る効果はあなたがほしい効果なのか必ず理解してからトレーニングを行ってください。
必要のない筋肉をつけても競技のパフォーマンスは低下するだけです。回数や負荷によってもトレーニングの効果はガラリと変化してしまいます。
本当になりたい身体目指して頑張りましょう!!