ベントオーバーローは背中の筋肉(背筋)を鍛えることのできるトレーニングです。
筋トレをしている人からすればメジャーなトレーニングですが、筋トレ経験の少ない人からすると「ベントオーバーロー」という名前を聞いてもトレーニングのイメージが出来ないですよね。ややマイナーな筋トレですが、
- 手軽にトレーニングが開始できる点
- 難しい肩甲骨の動かし方をマスターしやすい点
この2点がベントオーバーローは優れています。
重量調整することで筋トレ初心者から上級者まで幅広いトレーニーに効果のあるトレーニングです。今回はベントオーバーローのトレーニング方法と効果について詳しくお話します!
Contents
ベントオーバーローで鍛えられる筋肉
背中の筋肉と一言で言っても色々な筋肉によって構成されています。ベントオーバーローでは主に「広背筋」「大円筋」「小円筋」「僧帽筋」を鍛えることができます。
バーベルの握り方や手の幅を変えることで効果のある部位が変わってきます。基本的には肩幅程度でバーベルを握ってトレーニングします。このトレーニングの難しいところは、肩甲骨を上手く動かさないと偏った筋肉の使い方をして筋トレ効果が減ってしまうところにあります。
背中をカッコよく見せて男らしさをアップさせるには、広背筋を鍛えて逆三角形にシェイプアップされなければなりません!そのためには、背中トレーニングは必須なのです。
ベントオーバーローのトレーニング方法と回数(レップ数)
脚を肩幅よりやや狭めに開きます。その状態でバーベルを両手で握りましょう。背中を真っすぐの状態にして上体を前傾させてください。この時にお尻を後ろに突き出すように意識すると体勢が安定しやすいです。この体勢がスタートポジションです。
スタートポジションが出来たら、肩甲骨を寄せるように腕を引きバーベルをお腹の下に引きつけます。肩甲骨を寄せる動きと体幹でバーベルを引き付ける動きがポイントです。
フォームが難しいトレーニングですので、1回1回フォームを確認しながら正しいフォームで筋トレを行いましょう。
- 肩幅より狭めの足幅でバーベルの前に立ちます
- 肩幅程度の広さでバーベルを握りましょう
- バーベルを持ったら背中を真っすぐにして、お尻を突き出します(スタートポジション)
- 肩甲骨を寄せながら、バーベルを体に引きつけます
①~④を繰り返し行います。
バーベルで重量をつけて行う場合は、8回×3セットを目途にトレーニングを行ってください。
ベントオーバーローのコツ・注意点
ベントオーバーローのコツ・注意点は以下の4点です。
- 背中を丸めない
- 胸を張った状態をキープする
- 肩甲骨を寄せるイメージでバーベルを動かす
- 背筋や腹筋など体幹を使っていることを確認する
①背中を丸めない
ベントオーバーローのトレーニング中は背中を丸めてはいけません。
背中が丸まると腰へかなりの負荷がかかってしまいケガの原因となります。背中は丸めないようにスタートポジションの時点で真っすぐなるようにキープするようにしましょう!
②胸を張った状態をキープする
胸を張ることで背中が丸まりにくいです。
腰のケガを避けるというメリットもありますが、胸を張ることで体幹全体を使いやすくなります。
③肩甲骨を寄せるイメージでバーベルを動かす
肩甲骨を寄せるイメージで動作させることで、背中の筋肉を使うことができます。筋トレに慣れていないうちは腕で引っ張ってしまう人が多いです。
ベントオーバーローは背中の筋トレですので、肩甲骨を寄せて背中の筋肉を使いましょう。先に腕が疲れるようであれば、筋トレ中の肩甲骨の寄せ方が甘い証拠ですので、改善してみてくださいね。
④背筋や腹筋など体幹を使っていることを確認する
腕だけでバーベルを引いてしまうことが多いですが、腕だけでベントオーバーローを行うとフォームが崩れやすいですし、背中へ正しい刺激を与えることができないので、筋トレ効果が半減してしまいます。
バーベルを引っ張る、下げるの動作を行うときには体幹を使ってトレーニング出来ているか確認しながらトレーニングするようにしてくださいね。
バーベルの握り方による筋トレ効果の違い
ベントオーバーローはバーベルの握り方でトレーニング効果が変わってきます。最初は通常のフォームで行いどこの筋肉が動いて、どのような効果があるか体で覚えていきましょう。
それに慣れてきたらバーベルの「握り方」や「握り幅」を変更して、違うトレーニング効果を得ましょう。
順手でのベントオーバーロー
まず「順手」でベントオーバーローを行いましょう。順手でベントオーバーローを行う場合は、バーベルを上から握るようにしましょう。順手は逆手に比べると可動域が狭くなりますが、高重量を扱いやすくなります。
またバーベルを握る時に親指の位置によっても効果が変化します。親指をバーベルの下(巻き込まない)に入れない場合は、小指側に負荷が多く掛かります。そのため背中の筋肉をより使うので、通常のベントオーバーローよりも背中に刺激を与えることができます。
ベントオーバーローやデッドリフトなど引く系(プル系)のトレーニングは高重量でトレーニングを行うことが多いです。重いバーベルを握り続けてトレーニングするため、ターゲットとしている筋肉を追い込む前に握力が無くなってしまう場合が多いです。
これらを避けるためには、パワーグリップを使うことをオススメします。
パワーグリップを使うことで、バーベルが手から滑り落ちるのを防ぎます。
また圧倒的なグリップ力でバーベルをホールドしてくれるので、軽く握りこむだけでバーベルを掴むことができます。これによりターゲットとしている背中の筋肉の動きに集中できるので、トレーニング効果がアップします!
また高重量を扱うトレーニングを行う場合は、少しフォームが崩れたり、重量にチャレンジした時に腰や関節を痛めてしまうことが多々あります。これらを防ぐためには、トレーニングベルトで腹圧を高めて体幹を安定させることでケガのリスクを軽減してくれます。
逆手でのベントオーバーロー
次に「逆手」でベントオーバーローをやってみましょう。順手とは逆でバーベルの下から手を入れて握ると逆手になります。逆手で握ることによりトレーニングでの可動域が順手に比べると大きくなります。
それにより背中の中心側に刺激が行きやすくなるので、僧帽筋に効果の高いトレーニングを行うことができます。僧帽筋とは肩周りの首の横にある筋肉のことです。
ベントオーバーローで扱う重量について
筋トレをしていると、
どんどん重さに挑戦したくなったり・・・
周りより軽い重量で筋トレしていると恥ずかしい・・・
なんて思うことだってありますよね。
気持ちはとても分かります!しかし初心者のうちは重量をあげることを目的にするようにしましょう。それが最も筋肉を早く成長させるために必要なのです。
間違ったフォームでいくら重いバーベルを持ち上げてもケガをするだけですし、効率よくターゲットとしている筋肉を鍛えることができません。まずは背中の筋肉を動かしている感覚、肩甲骨を動かす感覚を身に付けましょう。
最初のうちはバーベル(20kg)だけでトレーニングを行い、慣れてきたら徐々に重さをあげていくことをおすすめします。中級者になると60kg以上、上級者になると80kg以上でトレーニングを行います。
何度も言いますが、扱っている重量より正しいフォームが重要ですので、常にフォームが正しいか意識してトレーニングをするようにしてくださいね!
まとめ
ベントオーバーローはややマイナーなトレーニングかもしれませんが、筋トレ初心者の方にはオススメです。
まず①重量を変更しやすい点、②体の使い方を覚える事が出来る点、この2点です。肩甲骨を寄せたり、広げたり、体幹を使って体を連動させることで重りを動かす動作は他のトレーニングでも必須です。
これらの基本が出来ていないと筋トレBIG3(スクワット・デッドリフト・ベンチプレス)を行った時に、腰を痛めてしまったり、ターゲットとしている筋肉に正しく刺激を与えられないことが多いです。
筋トレの基礎力を高めることでのちのちのトレーニング効率もアップするので、意識してベントオーバーローをやってみてくださいね!