スパイクの腕の振りを早くすることができれば、相手のブロックが完成する前にスパイクが打てたり、スパイクの威力がアップします!
教えている学生に「思いっきりスパイクスイングしているのにスパイクの威力があがりません、どうすればいいですか?」と質問された事がありました。
今回は「スパイクスイングを早くする方法」についてお話します。
Contents
スパイクスイングを早くするメリット
スパイクスイングを早くすることで得られるメリットは主に2つあります。
- スパイクの威力が上がる
- スイングが早いのでブロックにシャットアウトされにくい
①スパイクの威力が上がる
スパイクのスイング速度がアップしているので、スパイクの威力がアップします。
ボールに当たる腕の速度がアップするのでスパイク速度がアップするのです。
②スイングが早いのでブロックにシャットアウトされにくい
スパイクのスイング速度がアップしているので、相手のブロックに当たりにくいメリットがあります。
相手のブロックが完成する前にスパイクを打つことができるので、スパイクがブロックを抜けやすいのです。
またワンタッチされたとしても威力があるので、ブロックアウトになりやすいというメリットもあります。
スパイクスイングを早くする2つのコツ
- 「力まない」こと
- 「体の回転を意識」すること
①「力まない」こと
スパイクスイングを早くする1つ目のコツは「力まない」ことです。
スパイクを強く打とうとして腕や肩がガチガチに力が入ってしまう人がいます。
力を入れた方が強いスパイクを打てる気がするかもしれませんが、実はそうではありません。
力がガチガチで入った状態のスパイクのスイングを「木の棒」だとするならば、力の抜けた状態のスパイクスイングは「ムチ」に例える事ができます。
「木の棒」を振り回した時のヘッドスピード(先端の速度)はそれほど速くありませんよね。
それに対して「ムチ」のヘッドスピードは音速を超えると言います。
この事からわかるように「ムチ」の状態を腕で再現することが出来れば、スパイクのスイング速度は確実に上がるのです。
その為には「力まない」ことが必須条件なのです。
「力んでいない」状態ではボールにインパクトした後は手のひらがボールに巻き付くように動きます。
これによりボールに強烈な回転を加えることが出来るのです。
「力んでいる」状態ではボールに手のひらが衝突するだけなので、このような回転を加える動きにはなりません。
脱力して「力んでいない」状態でスパイクすることで、スイング速度がアップしてスパイクの回転数もアップするのです!
②「体の回転を意識」すること
スパイクスイングを早くする2つ目のコツは「体の回転を意識する」ことです。
スパイクを打つ時に腕だけで打とうとする選手を見かけますが、これでは発揮できる力の半分も使えていないことになってしまいます。
スパイクをする時に空中でスパイクする方の肩を後方に引く動作をすると思います。
重要なのはこの後の動作で、打つ時に引いている状態の肩を前に出さずに、腕だけでスパイクしてしまう選手がいます。
これではせっかく後方に肩の引いて溜めた力が発揮できません。
引いた肩を打つ瞬間に前に出すように体幹を旋回させてみてください。
そうすると、腕だけの力でなく体幹が旋回する力がボールに加わるので、スパイクのスピードがアップします。
スパイク動作の体を動かす順番
- ジャンプして空中で打つ方の肩を引いた状態を作る
- 体幹を横旋回させる(右利きなら反時計回りに体幹を旋回)
- 肩を前に出すように体幹を回しながら、体幹がくの字になるように体幹を縦旋回させる
- 縦旋回と同時にスイングも開始する
- ボールにインパクトした瞬間に力を込める
- 手首に力を入れてボールを打ちだす
体幹の横旋回から始まり縦旋回して、その縦と横の回転で得た力を使ってスイングを開始します。
そうすることで全ての体の力を使ってスパイクすることができるのです。
この時にも注意しなくてはいけないのが、「力まない」ことです。
まとめ
強力なスパイクを打つためには、全ての体の力を使うように意識しなくてはなりません。
そりゃそうですよね。
腕だけでスパイクを打っている人が、全身を使ってスパイクしている人と勝負して勝てるわけがありません。
意外と全身の力を使ってスパイクすることは簡単そうで難しいです。
このスパイクを完成させるためには「力まず」脱力することは必須です。
力むクセがついてしまうとスパイクのスイングスピードが落ちて結果的にスパイクが遅くなってしまいます。
余談ですが、筋トレするとスパイクのスイングが遅くなる!という人がいると思いますが、あながち間違いではありません。
高負荷の筋トレは「力む」ことが前提です。
脱力してベンチプレス100kgなんて上がりませんから!
筋トレで「力む」クセがついてしまい、スパイクも「力んで」しまい、スパイクのスイングが遅くなってしまうのです。
これは「筋トレだけ」をやってしまうと、このような弊害が起きる場合があります。
合わせて素振りを取り入れてみるなど、筋トレだけではなく実践的な動作も組み合わせて筋トレすることでこのようなデメリットを回避することができます。
意識してスパイク練習してみてくださいね!
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