セッターのみなさん!こんばんわ!カッキーです!
唐突ですが、バレーボールで一番早い攻撃ってなんだと思います?
セッターから前方に向かってスパイカーの打点に向かって素早く短いトスがAクイックです!スパイカーの打点にボールを置いてくるイメージですね!このAクイックトスは簡単そうに見えますが、繊細なトスが必要な難しいスキルです。
今回はAクイックのトスの上げ方についてお話します!
- トスのタイミング(トスが早すぎる・トスが遅すぎるに注意!)
- トスの位置(トスが長すぎる・トスが短すぎるに注意!)
Contents
Aクイックのトスの綺麗な上げ方
- レシーブされたボールの落下地点に素早く入る
- 高くできるだけ上にジャンプする
- スパイカーの位置を空中で確認する
- スパイカーの打点にボールを置くようにトスをする
Aクイックはトスをスパイカーの打点に置いてきてやるイメージです。トスが長すぎても短すぎてもスパイカーは打つコースが限られて打ちにくいので、スパイカーの右手の打点の前に素早くおいてやることがAクイックのコツです!
Aクイックのトスの具体的な練習方法
Aクイックのトスは繊細なボールタッチが必要になります。
トスが高すぎてもダメ!
低すぎてもダメ!
位置が違ってもダメ!
Aクイックのトスを上げれるようになるにはハンドリングが上手にならなくてはなりません。
- バスケットゴールの下に立ちます。
- レシーブしたボールを一番高い位置までジャンプしてセットアップします。
- トスしたボールを置くようにバスケットゴールにトスで入れます。
この練習を安定してトスがバスケットゴールに入るようになるまで続けてください。バスケットゴールの高さは305cmです。高さは選手によって違いますが、男子の高校生の打点だとこのぐらいがちょうどだと思います。
それはなぜか?目的が下記の2点だからなんです!
- 安定して同じところに置いてくるようなトスを上げることが目的
- 高い位置でセットアップする意識をつけることが目的
Aクイックはスパイカーの最高打点に置いてくるトスです。まずはトスを安定して同じ高さに上げれないといけません。これが出来るようになったら実際にAクイックをスパイカーに入ってもらって、トスの高さをスパイカー1人1人に合わせるように練習してくださいね!
Aクイックは空中でスパイカーとトスを合わせる必要があるので、セッターがトスを出す「タイミング」と「トスの位置」によりスパイカーの打ちやすさは大きく変わります。
【タイミング】Aクイックのトスを上げるのが早すぎる場合
トスを上げるのが早すぎると、ジャンプしている途中にボールを追いかけて打つ感じになります。スパイカーがトスを追いかけるような状態でAクイックを打つと下記のようなデメリットがあります。
- ジャンプ出来ていないのでスパイクの打点が下がる。
- そもそも打点が低いのでスパイクがネットにかかったりするミスが出る
- 空中で止まる時間がないのでスパイクのコースの打ち分けができない
【タイミング】Aクイックのトスを上げるのが遅い場合
トスを上げるのが遅いと、ジャンプの落ち際にぶら下がりながら打つ感じになります。
- 落ち際でスパイクするので打点が下がる。
- ぶら下がりながらスパイクするので、ネットにかかったりするミスが出る。
- 打点が下がっているのでスパイクを空振りする可能性がある。
【タイミングまとめ】Aクイックのタイミング
Aクイックのトスのタイミングが早いトス、落としトス両方に共通してマイナスなポイントは「スパイカーの打点が活かされない」ことです。
「スパイカーの打点が活かされない」とはどういうことか?
Aクイックのトスのタイミングが早い場合も遅い場合も、スパイカーは打点が下がってスパイクをすることになりますよね。このような状態だとスパイカーはこのように考えます。
咄嗟にスパイカーはこのように考えます。軟打でAクイックを打ってもスイングが遅くてブロックに捕まりやすいですし、ブロックを抜けても決まりません。スパイクを振り回して打っても力んでいるのでスパイクがアウトになったりネットに掛かったりミスが発生します。
確かにAクイックは最速の攻撃ではあるが、ブロッカーにとってもタイミングさえ合えば簡単にシャットアウト出来てしまいます。Aクイックの打点が低いと、トスに対してブロックが覆いかぶさってくるのでシャットアウトされやすいのです。
- スパイカーの最高打点でスパイクを打たせる事で敵がブロックを被せにくいようにする。
- スパイカー空中で完成している状態でスパイクさせることで、コースの打ち分けをさせてシャットアウトされないようにする。
この2つをスパイカーが出来るように意識してAクイックを上げると簡単にはシャットアウトされないAクイックが完成します!
【トスの位置】Aクイックのトスが長すぎる・短すぎる!
Aクイックのトスが長すぎるというのは、スパイカーの前を通過してレフト側にトスが流れることを言います。
流れるトスは意図的にスパイカーと相談してやっているなら問題ないですが、無意識にトスが流れている場合はスパイクコースを限定してしまう恐れがあります。ブロッカーが慣れてくると限定したコースをブロックで抑えてシャットアウトを狙われてしまいます。
短いトスも長いトスと同様でスパイクコースを限定してしまいます。シャットアウトされやすいですし、スパイカーのスパイクコースの選択肢を一気に減らしてしまうトスなので注意しましょう!
サインでわざと長いAクイックや短いAクイックを打ち分けて、コース打ちするやり方もあります。これはセッターとのコミュニケーションでやっているので問題はありません!意図せずにトスが長くなっていたり、短くなっている場合は危険ですのでトスの改善をしましょう!
Aクイックがシャットアウトされないトスの上げ方
前段ではスパイカーの打点を活かすトスを意識して、①スパイカーの最高打点を引き出す②タイミングを外さず空中でスパイカーにトスの打ち分けをさせる。この2つを意識してAクイックのトスを上げるとブロックの被シャットアウト率はぐんっと下がるとお話してきました。
Aクイックのトスをネットから離してあげるといいんです。普段のトスより大体30cmネットからトスを離すとで効果はあります。
なぜ「ネットからトスを離してあげる」ことでシャットアウトされにくくなるのか?
- トスを離すことでスパイクを鋭角に打ちにくくなる!
- 相手ブロッカーとの距離が出来る!
この2つのメリットがあります。理由は以下の通りです!
トスを離すことでスパイクを鋭角に打ちにくくなる
スパイカーは離れているトスを鋭角にスパイクすることは難しいです。鋭角に打たずにコートの奥にスパイクを打つことでスパイクのボール通過点が高くなります。
打点が高いスパイクに対して画像のような感じで前に出しすぎると、指先にボールが突き刺さりますからね(笑)目の前にこんなブロック来たら絶対に怖すぎますね(笑)
相手ブロッカーとの距離が出来る
相手ブロッカーと離れるとブロックを被されにくいので、Aクイックのスパイクコースが広がります。コースが広がることによりブロックを避けてスパイクを打つことができるので、シャットアウトの心配が減ります!
【まとめ】Aクイックのトスの上げ方
Aクイックは最速であると同時に、最速で失点できる攻撃でもあります。Aクイックなどのクイック攻撃は空中にいる相手にトスを合わせるという難易度の高い攻撃ですので、セッターの力量がそのままスパイカーの決定率に影響するトスでもあります。
逆を言えばセッターのトスが上手ければどんなスパイカーでもスパイク決定率と上げることができるのです。
スパイカーの最高打点をわかっていなければ、Aクイックを最高打点でスパイカーに打たせることができません。得意コースを知っていればわざと得意なコースに打てるようにトスを上げてあげたりできます。
また普段のコミュニケーションもセッターにとっては大事です。最高のトスはこれ!というのは実はありません。そのスパイカーが「一番気持ちよく得点が取れる」トスが最高のトスなのです。
つまり最高のトスはスパイカーと相談しながら試行錯誤することでしか見つけることはできません!なんか必殺技みたいでカッコいいでしょ!
他にもセッターに必要な能力はいくつもあります。より優秀なセッターになる為にこの記事も参考にしてみてください。