ジャンプ力に効果的な2つのトレーニングについてお話します。
トレーニングには「筋力アップ」「筋肥大」「持久力アップ」など様々な種類のトレーニングがあります。今回お話するトレーニングは「プライオメトリックストレーニング」と言って、瞬発力強化に効果的なトレーニングです。
ジャンプ力やダッシュ力、動きのキレがほしい選手には必須のトレーニングです。実はただ筋トレをしているだけでは、その効果は不十分なのです。簡単に言うとプライオメトリクストレーニングは鍛えた筋肉を瞬間的に発揮できる力をアップさせるトレーニングなのです!
Contents
プライオメトリクストレーニングとは何か
日々の筋力トレーニングで鍛えた筋力を「パワー」つまりは瞬発力として発揮できるようにするトレーニングです。
トレーニングは基本的に素早くバネを利用して動きます。重いバーベルをゆっくり動かすような動作がないのが特徴です。
筋肉と腱について
筋肉には負荷をかけて引き伸ばすと収縮しようとします。筋肉が収縮する時に、意図的に筋肉を収縮させます。すると普段より力を発揮する事ができます。例えば「高いところにジャンプしようとするとき」に高く跳べるのはどちらでしょうか。
①最初からしゃがんだ状態からジャンプする
②立った状態からしゃがんでジャンプする
この場合、高く跳べるのは「②」になります。このような作用を伸張作用と呼びます。
腱とは骨と筋肉が繋がっている部分を言いますが、筋肉が引き伸ばされた時は腱も引き伸ばされます。筋肉が収縮すると腱は引っ張られていた状態から、普段より力を発揮して戻ります。
このような作用をより強力に強化するためのトレーニングを「プライオメトリクストレーニング」と言います。この筋肉と腱の特徴からわかるようにゆっくり重りを動かすようなスロートレーニングでは効果を得にくいのです。
ジャンプ力に効果的な2つのプライオメトリクストレーニング
実際に私がやってジャンプ力アップに効果があったプライオメトリクストレーニング方法をご紹介したいと思います。かなり身体に負荷が大きいトレーニングなので、正しいフォームでトレーニングするように意識してくださいね!
ジャンピングスクワット
「詳細」はリンク先にて説明しております。簡単にご説明します。「スクワット」というトレーニングは今やポピュラーだと思います。ジャンピングスクワットはスクワットをさらに瞬発力の強化に絞り込んだトレーニングです。
基本姿勢はスクワットと同じですが、腰を下ろしてから立ち上がる時に違いがあります。
- スクワットの体勢で腰を床と平行の状態まで下げる
- 立ち上がる時に勢いよくジャンプします
- 着地は必ずスムーズおこなってください
注意点3つ! 効果を早く実感したいなら必ず守ってください!
- 毎回フルジャンプでトレーニングを行うこと
全身をしっかりバネにように使い、少しでも高く跳ぶようにチャレンジしてください。 - まずは腰に負担のかからないフォーム作りを意識する
デッドリフトなどと同じく、効果が著しい反面で腰に負担の掛かるトレーニングです。胸を張ったまま背中は曲げずにパーフェクトフォームを意識してトレーニングを行ってください! - 重さを無理してあげない。
上で述べたように重さを上げたからといって効果があがるトレーニングではない。大事なのはスピードです!
スクワットはトレーニングを行っている人もしくは学生時代に部活動をしていたよ!という人なら聞き覚えがあると思います。やり方を少し変えるだけで得られる効果も変わってきます。筋トレって奥が深いですよね!
ハイクリーン
効果は高いがデッドリフトよりも難易度も高いハイクリーンのご紹介です。ハイクリーンはプライオメトリクストレーニングの1つで瞬発力を鍛えるトレーニングです。ジャンプ力などが大きく向上するのはもちろんのこと、身体全体の瞬発力が身につくので全てのプレー強化に繋がります。
胸の上までバーベルを持ち上げる種目なので、足の筋肉や腕の筋肉だけでは重いバーベルは絶対に持ち上がりません。この種目で問われるのは「全身の力」と「全身の連動性」です。
さらにデッドリフトの動作と途中まで同じなので、脊柱起立筋などの体幹も鍛える効果が高いです。体幹トレーニングとしてはバックエクステンション(背筋のトレーニング)の何倍も効果的です!
全身の連動性もこの種目で問われるので、重い重量が上がるようになった頃にはトレーニング前の比較にもならないパワーを手に入れている事でしょう。
実際に、バレーボール選手に限らず格闘技や短距離選手など瞬発力が必要なアスリートは必ず取り入れていると言っても過言ではありません。
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- 胸を張り背中はまっすぐにする。
しゃがんでいきバーベル持ちます。
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- バーベルの持ち方は肩幅より少しだけ広い程度。
バーベルを持つ手は基本は順手ですが、持ちやすければ「片手は順手・逆は逆手」で持ってもオッケーです。
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- ファーストプル。バーベルを床から持ち上げます。
上半身は角度を変えないまま下半身を伸ばしていき重りを上げていきます。
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- セカンドプル。
膝下までバーベル上がってきたら全身の力を使ってバーベルを胸まで跳ね上げます。
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- キャッチ。
バーベルが胸の上まで上がってきたら手首を返して鎖骨の位置でバーベルを停止させます。キャッチする際に下半身を少し屈伸して衝撃を受け止めてください。
ハイクリーンのトレーニング動画
文章だけではわかりにくいと思いますので、動画を乗せておきますのでご覧ください。面からや側面から撮影されており、とても正フォームを覚えるのにいい動画です。参考にしてみてください。
トレーニングのセット数と回数について
フォームをしっかり身につけて慣れてくるまでは、重い重量にチャレンジするのはケガをするだけなので絶対にやめましょう。